〜ごんぎつね〜参観日にて
今日はごんはなぜ、そんなにもいたずらをしてしまうのかというクラスで出た疑問を考える日でした。
まずこれまでわかってきたごんの様子を確認します。
ごんは森でひとりぼっちで暮らしてたんだった。
自分だけ1人で遠くに暮らしてて、みんなは近くの村で暮らしてる…自分がごんだったらどんな気持ちになるかな…というのを導入で考えた時、ある子が言いました。
「俺は家がすごく遠くて、友達はみんな近くに住んでるからすぐ遊びにいけたり、集まれたりするのをいいなーと思ったりする。ごんは…俺と同じかもしれない…」
この発言で空気が変わりました。
「そっか、家が遠いとそんな気持ちになるんだ」
話し合いを聞いてると、「〇〇くんが言ってたようにさ…」「〇〇くんもさ、寂しいって思ったんじゃない?きっとごんもそうなんだよ」
そこからだんだんと自分と結びつけて考えていく人が増えました。
「羨ましいって思ったら、意地悪なことしたくなったりする」「もし自分が1人だったら、きっとだれかにかまってほしくなる」
1人だとさびしい。仲間に入れて欲しい。でもうらやましくて、仲間に入れて欲しくて、気を引くようなことをしてしまう。
ごんのいたずらという行動の原点には、ひとりぼっちのさみしさがあることを考えていました。
友達が感じていることを知ったことから、思考が加速していきました。
私が感じたことは、今このクラスは、その子が、じぶんとごんが重なることを、さみしさを、みんなの前で言えるクラスであること。
そして、そのさみしさを感じて受け止められる人が多くて、良かったなということ。
参観日でしたが目の前の子どもたちの様子が面白く、緊張してる場合ではありませんでした。
他人の気持ちは全てわかってやることはできないかもしれません。
でも、そんな気持ちになったんだね。と、否定せずに受け止めることを日々繰り返して、自分の気持ちを言えるようになったり、相手に共感したり、そういうことができるクラスになっていくのかなと、さらなる期待が高まりました。
以下、授業後の子どもの発言より。
「参観日だけどいつもどおりだったねー。」
「まあいつもより静かだけど、話し合いはいつも通りだったー」
「協力して話し合ったから気持ちがよくわかった」
毎日違うようで、根本は同じ。「協力する」日々があるのはなによりでござんす。