ある子が、教室に入れなくなった。
朝の時間にトラブルがあったことがきっかけです。
そのすぐあとの1時間目、算数で『学び合い』の時間でした。
その子はろうかにいます。
何人かが授業開始とともに、廊下へ行きました。
その子は教室に入りたくないというので、廊下の地べたに座りながら、何人かで円を作って問題を解いていました。
廊下を通った先生は何事かと思ったでしょう。
説明をする問題を解いた後、その子は教室に入ってきました。
次の時間も、教室の後ろの方に机を置いて参加し始めました。
クラスの誰も見捨てない気持ちが、わかりやすくはっきりと見えました。
クラスに入りたくないのは、クラスメイトに不信感があったようです。
その子に駆け寄ったこと、その子が戻ってきた時受け入れたことが、「君を見捨ててないよ」というメッセージになったのではないでしょうか。
私がしていることは、砂漠に水を撒くようなことかもしれない。
でも辛い気持ちになった時、駆け寄ってくれた人がいたこと、受け入れてくれた人がいたことが、どこか心の奥に、人を信じる気持ち、人と関わり合えた気持ちを持たせてくれたならばと、願わずにはいられないのです。