高校3年間は部活で弓道をやっていました。
武道というと、礼儀というイメージがあるかと思います。昨日、合気道と弓道をやっていた後輩2人と話してから、礼儀って何だろうと考えていました。
稽古でも礼儀礼儀!と言われましたが、実際稽古で何をやっていたのかというと、「自分と向き合うこと」だったんだなと思います。
自分と向き合うってしんどいことです。いくら練習しても結果に出ないことがあるし、精神を自分でコントロールすることが必要になります。
自分と向き合い続け、コントロールすることを試みるうちに、精神的に強くなります。
ただそれを無理矢理やり続けると心を壊すことにもなる危険なことでもあります。1人だと。
重ねて、自分と向き合い続けるのはしんどいことです。だから続けるには仲間が必要です。
ライバルがいて高めあったり、励まし合ったり教え合ったりできる、そんな他者の存在に気づくことが礼儀の始まりなんだなと思います。
その稽古を重ねて挑むのが試合です。
他のスポーツだと応援があると思いますが、弓道では自分の仲間がうって的に矢が当たった時に「よし!」とだけしか、声を出せません。射つ人は絶対喋りません。
そして、うってあたってガッツポーズをしたりなどといった喜ぶ姿や、矢が外れて落ち込む姿は見せません。
そういう所作があるのですが、形だけのものは礼儀ではありません。
戦った相手や、自分の仲間といった他者の存在やその想いに気づき、その気持ちが振る舞いにでることが礼儀だと思います。
全員が、仲間と一緒に辛くとも自分と向き合って、試合の場に来たことを誇っていいのです。
だからこそ、勝って喜ぶ、負けて悔しがるのを試合中にしないのです。一つの礼儀の表れだと気付きます。
まとめると、私の思う礼儀は、自分は1人で生きていないと気づき、振る舞うことです。
そんな意識をもつと、礼儀は形だけのものじゃなく、人間関係づくりに活かせるような気がしました。