6時間目、分数で学び合いでした。
黒板の前でネームプレートを見ている子がいます。
すかさずどこかへ飛んでいきますが、黒板の前に再び戻ってどこかへ行き、また戻って来ます。
「先生、すごいよね、みんなが教えてあげてるから俺の出番はないのかもしれない…いや…!」
そうつぶやいてまた飛んでいきます。
どうやら出番はあったようです。諦めかけてぐだぐだしていた集団の中に入って空気を変えました。
さて、他の場所ではうんうん唸っている男子2人。
懸命に教えているのは、1時間目に気持ちが落ち込んでしまい、泣いていた子です。
本当は、仲間が大好きだし、仲間のために何かしたい気持ちがある子です。周りの子が1日かけて輪の中に引き入れて、6時間目には誰かに教えるまで気持ちを立て直すことができました。
振り返りには、「自分も仲間のためにこうけんできる人になる」と書いてありました。周りのあたたかさに気づいてくれたのでしょうか。学び合いは、6時間目だけではなかったようです。
「今年初めて全員達成ができて、うれしい」と書いている子がとても多かったです。
その裏には一人一人の人を思う気持ちがあるのです…
子どもたちは今を生きています。今日の人を想う気持ちが、未来の幸せにつながっていることにいつか気づいてくれるといいです。
いい時ばかりではなく、ム!となるときも、疲れる時もあります。人間ですから…
でも、私をあたたかい気持ちにさせてくれたことが、また明日も学校に行こうと背中を押してくれるのです。